冷え性と生姜の関係性
冷え性には生姜が良いという話をよく耳にします。
実際にどのような点が冷え性に効果的なのかを解説しています。
冷え性には生姜が良い理由
しょうがは冷え性に効果てきめん?
生姜は体を温めることはよく知られていますが、なぜ生姜が冷え症に良いのでしょうか。
生姜には、ジンゲロールという植物由来の化学物質が含まれています。
これは生の生姜に多く含まれている辛味成分のことです。
このジンゲロールは熱を加えたり乾燥させることによって、ジンゲロンやショウガオールという成分に変化します。
ジンゲロールには、免疫細胞活性作用、殺菌作用、胆汁分泌促進作用、鎮痛作用、制吐作用などがあり、昔から食中毒予防や魚の生臭さの消臭効果として重宝されてきました。
冷え症に効く生姜の力
しょうがから生まれるジンゲロールやショウガオールには抗酸化作用、血管拡張作用があり、血行を促進させるために非常に有効とされています。
この血管拡張作用などを詳しく研究し、生姜を冷え症対策へと役立てているのです。
血行不良になる原因の1つに、プロスタグランジンという物質があります。
これは体内に細菌などが入った時に作られるホルモンの様な物質の事で、血管を収縮する作用を持っています。
冷え症になる原因にはこのプロスタグランジンが深く関わっていますが、ジンゲロールにはプロスタグランジンの作用を抑えて血管を広げる作用があるため、生姜の成分を摂取することが冷え症の改善につながるのです。
冷え性以外への生姜の効果
生姜は冷え以外にも効果を発揮する
冷えの原因の多くは、生活習慣からきていると考えられています。
生姜は冷えを改善するだけでなく、他にもたくさんの効果を発揮することが分かっています。
免疫力を上げる
人は免疫細胞によって外部から侵入した細菌をやっつけ、体を守っています。
ジンゲロールには免疫細胞の一種である白血球の数を増やし、免疫機能を向上させる働きがあります。
さらに、炎症を引き起こす原因菌を直接攻撃する機能もあります。
コレステロール低下
生活習慣病が社会的に問題となっている今、血中コレステロールを気にする方が増えていると思います。
コレステロールの多くは、肝臓から分泌される胆汁の材料とされています。
この胆汁が上手く排泄できないと血中にコレステロールが溜まってしまうのですが、ジンゲロールには胆汁の排泄を促す作用を持っているため、血中コレステロールをていかさせることができるのです。
吐き気・頭痛を抑える
吐き気や頭痛には、セロトニンという神経伝達物質が脳の嘔吐中枢を刺激することで引き起こされます。
ジンゲロールはセロトニンの作用を抑制する働きがあるため、制吐・鎮痛に効果があるのです。
ダイエット効果
体は36.5~37℃の適温な環境で、代謝が活発になります。
ジンゲロールは血行不良を改善する働きがあり、そのため代謝を上げてエネルギーの消費量を増加させることができるのです。
アンチエイジング
体は年と共に様々な場所が酸化することにより、老化が進んでしまいます。
ジンゲロールの持つ抗酸化作用は過酸化脂質による血管の老化や、DNA・細胞が酸化することで増える異常細胞を抑制してくれる働きがあるのです。
効果的な生姜の摂取方法
必要な成分の摂取がしづらくなっている
冷えを始め、様々な不調を改善してくれる生姜の成分「ジンゲロール」は、酸素に非常に弱い性質を持っています。
そのため、酸素に触れる機会が多いと、その効果がどんどんと低下してしまいます。
よくスーパーやコンビニですりおろされた生姜のチューブが売っています。
非常に手軽で料理などにも重宝しますが、これは生姜が酸素に触れる機会が多いため、残念ながら冷え症に対して良い効果を得られるわけではないのです。
生姜の成分を効率よく摂るには
科学技術庁の発行する日本食品標準成分表を見てみると、野菜類は20年前に比べてビタミンなどの含有量が半分以下になっていることが分かります。
これは、スーパーなどで売られているものは西洋種と交配されている品種が多いため、そして化学肥料や農薬などを使用することにより栄養素が不足した状態の作物ができあがったことが原因と考えられます。
冷え症を改善するためには、厳選された生姜を使って効果的に調理・配合する必要があります。
冷え症に悩む方の為に開発されたサプリメントやドリンクは、この点をよく研究して商品を作られているため、非常に効果が高いのです。